2011-08-03

「オレは九寨溝に行ってきたんだぞ!」 観光JAPON 中国から学ぶ②

私たちは今回の中国旅で故宮、万里の長城、九寨溝、兵馬傭といった世界的にも有名な中国の観光地を訪れた。
どれもさすがに世界遺産だけあって一見の価値はあるものばかりだ。
(個人的に兵馬傭だけはピンとこなかったけど)

それら世界遺産自体と同じくらい
私にとって興味深かったのが中国人観光者の振る舞いであった。
それは私が聞いている「かつての」日本人観光客そのものである。

汗ダラダラのガイドさんをよそに
大人数で恥ずかしげもなく、大声で騒ぎ、写真を撮って周りながら、
めっちゃ楽しそうに闊歩している。

お土産も買う。買う。買う。
そんなものを誰にあげるの?ってくらい買う。
上海ではとっくに終わった万博のマスコット人形がいまだに売れていた。

一言で言うと勢いがある。
経済が成長していること、生活が豊かになっていることの自信が
溢れ出ているように感じられた。

そして、御承知の通り
そういう人々にとっては観光はステータスとしての意味合いが非常に強いのである。
(かつての日本もそうだったと聞いております。)

例えば悲しいかな、
圧倒的な自然の中、世界屈指の景観を楽しむことのできる九寨溝では
中国の団体ツアーのオバちゃんたちが大音量でカラオケ鳴らしながら
遊歩道を闊歩していた(途中で踊りながら)。

また故宮では、展示内容の説明文の前には西欧の旅人が集まり中国の人はほとんどいない。
しかし、皇帝が座ったというイスの前には中国人観光客の群れが出来、
イスにお尻を向けて互いに写真を撮るために争っている、と行った具合である。

今のところ彼らにとって大切なのは、
「オレは九寨溝に行ってきたぞ!」というステータスそのものの様だ。

もちろん日本に来る中国人観光客は
もう少し生活水準自体が高く、考え方も違うとは思うが、
それでもステータスを重視する傾向は変わらないのではないだろうか?
もう少しいいかえると、観光ブランド思考がより激しいと言える。

実体験として、
中国を旅していろんな人と日本について話すと、
「日本に行ったら東京、大阪、京都に行きたい」と言われることがほとんどだ。
 (たまに北海道があげられる。)

「京都はともかく、そんな都会に何しに行くの?」って聞くと、
「買い物....かな?」と返ってくる。

いずれにしよ中国からの観光客を重視する地方の観光都市は
その傾向を逆手に取ったマーケティングが必要不可欠だと思います。
それに今なら大都市以外はどこもブランディングされて無いから、チャンスな気がします。

今ならいくらでもやり様がある気がしますね。

以上

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