2011-10-29

シェムリアップの宿

シェムリアップでは2つのゲストハウスに滞在しました。

最初の宿は、プノンペンでゲットした日本語のフリーペーパー
『Krorma』に載ってた日本人宿へ。

『クロマーヤマトゲストハウス』
(Krorma Yamato Guest House)



住所:#311 National Rd. 6
(2泊以上宿泊で送迎無料)
TEL: 012-893001/ 017-777110
予約:HPから予約
滞在日:10月8日~13日(5泊)
料金:エアコン12USD、ファン9USD(ともにツイン)
アメニティ:TV、DVD、バスタオル、洗濯無料、ホットシャワー、
石鹸、ミネラルウォーター、窓あり
(エアコンルームだと朝食無料、冷蔵庫は無し)
インターネット:部屋でWifi可
HP:http://www.krorma.com/krormayamato.html

シェムリアップの宿というと、チェンラーやタケオが有名ですが
そのご近所のクロマーもとても快適で居心地の良い宿でした。

特に、レストランでは日本食の品ぞろえが豊富で、
しかも美味しい。
(日によって多少ばらつきはありますが)

長期の海外旅行者には美味しい日本食は嬉しいですよね。

また、スタッフも皆さん親切でフレンドリー。
みんな日本語を勉強しています。

危険なのが、日本語のマンガや本がたくさんあること。
ついつい読みふけってしまいますが、
雨で外に出られない時は良い暇つぶしです。

トゥクトゥクや自動車でのアンコール遺跡の観光も申し込めます。

また、なぜか宿の中にはロッククライミングの設備が。
賢が喜々として挑戦してました。



一つたけ残念だったのは、ここで千明がダニにおそわれたこと。

日を重ねるごとに赤い点々が背中中に拡がり、
毎日カユミに悶絶。

でも他の旅行者でそういった被害者はいなかったようなので、
たまたま運が悪かっただけでしょうか…

ダニ被害を抜きにすれば、大変使い勝手の良い、
居心地抜群の宿でした。

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次のお宿はクロマーのすぐ裏手にあるゲストハウス。
クロマーで知り合った日本人カップルが紹介してくれました。

こちらの方が安かったのと、ダニから逃れるために移動を決意。

『ヴィクトリーゲストハウス』
(Victory Guesthouse)



住所: Road 6 taphoul village svaydungkom commune siem reap
(クロマーヤマトを正面に見て
左手の小道を入り道なりに左折、突き当り)
TEL:
(855) 012 516 566
(855) 012 451 286
(855) 092 422 199 (日本語)
予約:当日部屋を下見して決定
滞在日:10月13日~22日(9泊)
料金:ファン6USD(ツイン・ダブル)
アメニティ:TV、バスタオル、ホットシャワー、
石鹸、歯ブラシ、ミネラルウォーター、窓あり
(冷蔵庫は無し)
インターネット:テラスでWifi可
HP:http://www.victoryguesthouse.com/



こちらの宿はまだ新しいのか、かなり清潔。
どの部屋も天井が高く、広々としていています。

ミネラルウォーターやトイレットペーパーは
部屋になくても受付でいつでももらえます。

TVのチャンネル数も多く、日本のNHKが視聴可。
(NHKワールドじゃなくて)

私達は食べてませんが、レストランも併設してます。

宿はヴィクトリーに移動したものの、普段ご飯を食べたり
PC作業したり、トゥクトゥクで観光頼んだりといったサービスは
クロマーヤマトを利用していました。

部屋でネットは繋がりませんが、テラスまで出るとWifi接続可。

スマイリーな受付で好感度○。

以上、シェムリアップの宿でした。
旅人の参考になれば幸いです。

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2011-10-28

カウチサーフィン in シェムリアップ

カンボジアでのカウチサーフィンは、
地元のカンボジア人の登録がまだ少なく、
ホームステイを経験することはできませんでした。

けれど、同じカウチサーフィンユーザーの旅人で
台湾人の男の子から

「一緒に食事でもどうですか?」

とメールでお誘いがあったので、喜んで会ってみる事にしました。

旅人からのお誘いは、今回が初めて。

カウチサーフィンのウェブサイトでは
自分の近くにいる旅人も表示されるようになっているので
それでお互いに興味があれば連絡を取り合うことが可能なのです。

特に一人旅の人で、友達や旅仲間を探したい人には便利なツールですよね。

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台湾人の彼の名はウェイン君。20代半ば。
東南アジアを旅して、東京に行って、台湾に帰るそうです。

-約束1日目-

メールでのやりとりが上手くいかず、会えずに終了。

-約束2日目-

今度こそ、と慎重にやりとりしたにも関わらず、
ウェイン君が待ち合わせ場所に現れません。

おかしいぞ、と思って教えてもらった宿に行ってみると
なんと、宿でパソコンを盗まれたとのこと!

今夜は警察に連絡するとのことで、後日改めて会うことになりました。

私達は幸い、まだ旅で危険な目にはあっていませんが、
貴重品を盗まれたり、カード賭博の被害にあったりと、
ベトナム以降、いろいろ恐い話を何度か耳にしました。

アジアを旅する方々はくれぐれもご注意ください!

さて、3度目の正直。

-約束3日目-

今度は無事に会って楽しく食事をすることができました。

場所はシェムリアップの日本人宿
『クロマーヤマトゲストハウス』の日本食カフェ。

パソコンをなくすというトラブルにあったにもかかわらず、
とても明るく温和なウェイン君。

この日はお互いの国の文化や温泉(台湾も温泉大国!)
趣味などについていろいろ会話しました。

特に興味深かったのが、「中国についてどう思うか」
というウェイン君の問い。

お互い、自国にいると一部の情報しかメディアから入ってこないものの、
実際に中国人に会ってみると、良い人ばかりという感想。

中国を国や集団として捉えると、話は別ですけどね。

ウェイン君いわく

「海外で自分が中国人と同様に見られることは別に嫌じゃないけど、
観光地で騒いでいたり、遺跡の一部を持ち帰ろうとしたりするのを見ると
『僕は台湾人で中国人とは違います!』て言いたくなる(笑)」

とのこと。

最後に記念撮影。



ウェイン君、別れ際に、なんと手作りのポストカードに
メッセージを書いて渡してくれました。

ポストカードのデザインは
旅好きの彼がこれまでに訪れた台湾各地の写真。
うーん、この手は使えるなぁ。



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以上、ホームステイではないけれど、
二人の新しいカウチサーフィン体験でした!

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2011-10-26

シェムリアップも水浸し

ここしばらくタイの洪水がニュースなどで騒がれてますが
シェムリアップもかなりヤバいです。

アンコールワットや私達の宿周辺はまったく問題ないものの、
町の中心部であるオールドマーケット付近はかなり水浸し。

シェムリアップに着いてからそっち方面には行ってなかったので
全然気付いてませんでしたが、今日まさに目の当たりにしました。

ここから徐々に水没しだして…



どんっ



ひどいですねー。



私達がなぜこんな水が溢れた場所にいるのかというと、
シェムリアップで会ってみたかった
日本人の森本喜久男さんがそちらにお住まいだから。

森本さんはカンボジアの伝統織物の復興に尽力されている方で、
ご自身も元々は京友禅の職人でありながら
カンボジアに来て、伝統織物の生産拠点として
一つの村まで作っちゃうという、行動力溢れるお方です。

その伝統織物のショップや森本さんのご自宅がある
『クメール伝統織物研究所(IKTT)』
がシェムリアップのオールドマーケットの近くにあるんですね。

森本さんについては、後日インタビュー内容をアップして
詳しくご紹介しますので、しばしお待ちを。

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にしても、町はひどい水の溢れようです。
実際、雨もほぼ毎日スゴイ勢いで降ってます。

かれこれ1ヵ月はこの状態が続いているらしく、
この辺りに住んでいる外国人の長期滞在者たちは
弱ってしまってバッタバッタとダウンしているそうな。

というのも、溢れているのは川の水ですが、
やはり家庭の排泄物なんかも混ざってるわけで、
この水に触れた手で調理をしたり、
買い物帰りに野菜などの食べ物が水で濡れちゃったりすると、
そこからお腹を壊すそうです。

恐ろしや。

足に小さな傷があった日本人の女性の方は、
傷口が化膿してなかなか治らない!と困ってらっしゃいました。

森本さんいわく、

「こっちの怪我の消毒には、うがい薬のリステリンが抜群に効くよ!」
「日本のリステリンじゃだめなの、
こっちのリステリンの方が消毒効果が強いみたい」

とのこと。
なるほど、機会があったら試してみます。

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これでだいたい膝下くらいの深さですが、
こうなるとトゥクトゥクは役に立ちません。

そこで登場する庶民の足がこちら!



名前は知りませんが乗り合いタクシーみたいなものです。
洪水の中をグングン進んで頼もしい!

しかも、トゥクトゥクより安い。
オールドマーケットからIKTTまで2人で1ドルしませんでした。
まぁすごく近いんですけどね。

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こんな水被害がひどい時でも、子どもたちは無邪気なもの。

みんな川や道路で楽しそうに泳いでいます。

ここは本当は道路。



子どもと言っても中学生や高校生くらいの年齢らしき姿も多い。





私達にはとても真似できませんが、
こんな状況でも明るく楽しそうに生活している人々を見て
なんだか逆に元気をもらえた気がします。

以上、シェムリアップ水浸しの日常の一コマでした。

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2011-10-25

アンコール遺跡 大回り観光&気球体験

アンコール遺跡はとにかく数が多過ぎて、
どこに行ったらいいのかわからない。

というわけで、今回2度目の遺跡巡りは
『アンコール大回りコース』

プリアカン、ニャックポアン、
タソム、東メボン、プレループ
といった、小回りコースの外周にある遺跡を
ざっくり回ることにします。

今回もトゥクトゥクチャーター。
お値段2人で12USD。
前回と同じオカムラさんに運転してもらいます。

遺跡については全く詳しくないし、下調べもろくにしていない私達ですが、
同じ宿の人に聞いたところ、

「アンコール遺跡は雨の後に行くと良いよ。
なぜって……美しいから…!」

おぉ、なんてストレートな表現。
その彼に、

「今日は夕方に雨がたくさん降ったから、明日是非行っておいで。」
「大回りコースもいいよ」

と勧められたので、
大回りに即決したのでした。

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翌朝。
大回りのその前に、今日は気球に乗っちゃいます!!!

気球に乗ってアンコールワットをみおろしちゃいます!!!

この気球、一人15USD。
アンコールワット入場券がなくても乗れるそうです。

「そんな贅沢いいのっ??!」

とすんごーく迷いましたが、
もともと高いところから町の全貌を眺めるのが好きな私達。

先進国の都会のタワーに上ったって同じような料金がかかるのだから、
と、考えて、迷いを振り切り乗ることにしました。

気球は午前中がオススメとのこと。
雨季は夕方に雨が降りやすいからでしょうか。
天気が悪いと飛びません。

気球と言っても、地面とひもで繋がれていて、
飛ばされていく心配はありませんよ。



混んでないかと急いできましたが、お客さんはガラガラ。
私達を含めて3~4組ぐらいでした。

やっほーい!



遠くに見えるアンコールワット。



どこまでも広がる田んぼと森。

高さ200mまで上昇とのことですが、昇ってしまったら5分ほど上空で停止して
さっさと下降します。

もうちょっと空に浮かんでたかったな。

とはいえ、15ドルでも大満足の気球体験でした!

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お次はようやく、アンコール遺跡の大回りコース。

アンコールワットやトムをグングン通り過ぎ、森の奥へ向かいます。

大回りコースも結論から言うと、とっても良かったです。
何が良いって、こっちの方が人が少ないし、
遺跡の修復もまだそれほど進んでないので、
より寂びれた感じというか、
我々がイメージするところこの『遺跡っぽさ』があるんですよね。



しみじみと、時間が止まったような雰囲気の中に浸ることができます。



また、雨の後ということもあって、
確かに苔むした遺跡にしっとりとした美しさがあるかも。



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以上、さっくりとご紹介しました。

以前アンコールワットに来た、という方も、
もしそれが乾季だったのであれば、雨季にもう一度訪れてみては?

違った雰囲気のアンコールに出逢えること間違いなしです。



(おまけ)遺跡が遊び場の子どもたち。

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2011-10-24

『次世代のAPUに繋げていかねばなりません』 APU卒業生インタビュー 第九弾 カンボジア 一期生 ヴェセナさん

今回のインタビューはカンボジアから、初対面の一期生ヴェセナさんです。

はじめにお話しておきますが、
実は私達はヴェセナさんにはインタビューを受けて頂いただけでなく、
プノンペンのご自宅に6泊もさせていただきました。

(泊めていただいたお部屋)

とっても気さくで笑顔の素敵なヴェセナさんですが、
カンボジア国会で働く政府職員としての顔と、
ご自身でビジネスを営む経営者としての顔をお持ちです。

そのおかげで私達はカンボジア国会やプノンペン空港のVIPルームに
ご一緒させていただくことができました。

そんなヴェセナさんのお話もユニークでAPUへの愛の溢れたものでした。
それでは、インタビュー本文をどうぞ。



氏名   Veasna さん
出身国 カンボジア
卒業年 2004年秋
学部   APM
職業   Deputy director of Protocol Department,
              Advisor to the Vice-President of Parliament,
              TEP VANCHHADA 経営者

以下インタビューは英語で行い、日本語訳しております。
KはKentaro CはChiaki その他がご本人の発言です。
_________________________________

現在の事について
K「まずは現在の仕事について教えてください。」

「OK。実は私はAPUに行く前から働いていました。
1997年からカンボジア政府の国会職員として働き始めて、
その後2000年にAPUに入学、そして2004年に卒業し、また同じ仕事に戻りました。」

K「なるほど。面白いですね。
ちなみにヴェセナさんの仕事は2つあるんですよね。1つは国会で働く政府職員として、
もう1つは経営者としてのお仕事ですね?」

「そう。国会での仕事は、最初はプロトコル(外交儀礼関係)のスタッフでした。
そしてAPUで勉強してまた元の職場に復帰した後、プロトコルの責任者である
Deputy director of Protocol Department に昇進しました。」

K「出世ですね!」

「そう。そして、2008年にAdovisor to the Vice Presidentに任命され、今に至ります。」

K「なるほど」

「それから現在まで、Deputy Director of Protocol Officer と
Advisor to the Vice President を兼務しています。これが、政府の仕事です。
もう一つのビジネス(鉄鋼資材等卸売業)は始めてまだ2年ほどです。
最近ようやく軌道に乗ってきたところですね。」

K「カンボジア政府関係の職を得るのは難しいですか?」

「もちろん、とっても難しいよ(笑)」

K「なるほど優秀なんですね(笑)。カンボジアではどの大学を出たんですか?」

「マネジメントの大学を出ました。専攻はマーケティングです。
だから、APUに入った時もAPMを選び、ゼミでは国際貿易を学びました。」

K「ちなみにヴェセナさんがAPUに入学した当初は何歳だったんですか?」

「29歳かな」

C「今のうちらと一緒だ!」

K「すごいなぁ、自分が今の歳から大学に入ると思うと楽しいな~!
もう少し、現在のお仕事について詳しくお伺いしていきますが、
ご自身で経営しているビジネスの内容とスタッフの人数を教えていただけますか?」

「現在2人従業員を雇ってます。
仕事内容は主にスチールや電気部品、水道管など建築資材の卸売りですね。」

K「なるほど。商材はカンボジア製品なんですか?」

「いえ、スチールに関しては妻の母親がベトナムからスチールを輸入しているので、
そこから仕入れて販売しています。そのほかの電気製品などは、
私がベトナムで買付しています。」

※ヴェセナさんの奥様はベトナム系カンボジア人。

K「ちなみにヴェセナさんは政府でも仕事をしているのに、
どうして自分でもビジネスを始めようと思ったんですか?」

「政府の仕事は給料が良くないからね(笑)。
それだけじゃ支出に追いつかないんですよ。」

K「なるほど」

「実際には私一人なら政府の仕事だけでもいいんですけど、
親を始め、家族もいるし、来年には子どもも生まれるし、
みんなを養っていかなきゃならないからね。責任重大なんです(笑)。」

K「話は変わりますが、政府のお仕事でVice President へのアドバイスって、
具体的にどんなことをするんですか?」

「彼の要求によりますね。例えば、
ある時は外国からの使節団との会食時に行う彼のスピーチの下書きをしました。」

K「なるほど。ちなみにカンボジアで政府の仕事に就くには、試験か何かあるんですか?」

「いや、私は試験は受けていません。伯父が政府で高い役職に就いているので、その関係で。」

K「伯父さんの紹介ということですか?」

「そう。伯父さんはカンボジアのSecretary Generalだからね。」

K「すごいなー!でも紹介で政府の仕事に就けても、
そこから昇進するのは難しいよね。」

「そうだね。結構大変な仕事だしね(笑)。
つい先週もカンボジアで大きな国際会議があったので、とても忙しかったですよ。
各国の重役が空港に到着すると、その都度迎えに行って、ホテルに送り届けたり、
滞在中のケアをしたり。朝から晩まで本当に忙しかった。先日やっと終わったところです。」

K「今回みたいに政府の仕事が忙しい時は、奥さんがビジネスの方を見るんですか?」

「そう、妻が全部やってくれます。」

C「普段は政府での仕事は何時から何時くらいまでですか?」

「通常は朝7時から11時半、そして家に昼食に戻って、午後は2時から5時半までです。」

C「昼食に家に帰れるのはいいね。夕方帰った後は、さらに家の仕事をするんですか?」

「基本はそうですね。」

K「どちらにしろ、一日中働き通しですね!
話がまた変わるんですが、カンボジアで大学に行く人は何パーセントくらいですか?」

「今だと60%くらいかな。」

C「結構高いね!」

「というのも、現在は各県に大学が置かれましたから。
それに学費もとても安いです。年間300~400USDくらいですね。」

K「安いね!APUに比べると凄く安い(笑)」

「安いよ!APUは1つのコースを取るだけで100USDだったからね(笑)」





学生時代について

Q、APUに入ったきっかけを詳しく教えてください。

「私がAPUに入る前、カンボジア政府で働いていた時に
日本からJapan Cambodia Friendship Associationの人がよく来ていたんです。
そして、その方々のお世話をするうちに、シンタニさんというメンバーの方と仲良くなったんです。
それで、ある時彼に日本で勉強するための奨学金を探してもらうようにお願いしました。」

K「なるほど」

「そしてその頃ちょうど、APUが開学することになったんです。
なので彼がAPUを私に紹介してくれて、入学願書などの書類を送ってくれました。
当時APUとの面接は電話でおこないましたよ。」

C「そっか、じゃあヴェセナさんは政府の援助などがあって
APUに入ったわけじゃないんですね。」

「そう。私は国費学生ではなくて、自分でいろいろ手配したんですよ。
だから、奨学金もAPUからのもので、カンボジア政府からの奨学金ではありません。」

K「でも政府のお仕事は大丈夫だったんですか?4年も仕事を休むことになって?」

「はい、上司にお願いしてOKでした(笑)」

K「ちなみに政府の仕事がありながら、
どうして日本の大学に入ろうと思ったんですか?」

「自分の知識を磨きたかったんです。」

K「なるほど。」

C「ちなみにどうして日本なんですか?
アメリカとかオーストラリアは考えなかったんですか?」

「そういった国々にも行きたかったけど、奨学金がありませんでしたから(笑)
APUに入ったのは奨学金がもらえたからですよ。」

K「なるほど。」

Q、はじめて別府に来た時の印象は?

「別府には先ほどお話したJCFA大分市部があったので、知人がいたんですよ。
なのでその方に大分空港まで迎えにきてもらえました。
初めての日本だったので不安はあったんだけど、
空港で出迎えられた時はとても興奮したのを覚えています。
別府の町は自然が多くて、すぐに好きになりましたよ。」

K「そうですね、海も山もあるし。」

「それに、別府では人生で初めて雪遊びすることもできたからね!
あれはAPUに入学した2000年の冬ですね。雪がたくさん降ってね。」

K「それは興奮しますね!」

「はい、とても感動しました。
アジアの南の方からきた学生はみんな外に出て雪遊びをしましたよ。」

K「南の方から来た学生もたくさんいたもんね。それは確かに良い思い出だ。
別府にはもう一度行きたいですか?」

「もちろん。APUも別府も懐かしいよ。思い出がたくさん詰まってるからね。
本当にいつか行きたいと思っています。」

Q、別府ではどこに住んでいたんですか?

「最初の一年はAPハウスに住んでいて、その後鉄輪に移りました。
鉄輪ではバス停のすぐ近くに住んでいましたよ。
アパート名は覚えてないけど…バス停から歩いて1分くらい。」

C「誰かとシェアしてたんですか?」

「鉄輪ではベトナム人の友人とシェアしていました。
その後、亀川に引っ越し、亀川ではインドネシア人の友人とシェアしていました。」

Q,サークルには入っていましたか?

「はい、テニスクラブに入っていました。あと卓球も少しやってたよ。
テニスクラブにはプロ並みに上手な学生もいましたが、
私は自分が楽しむためにやっていましたね。」

Q,別府で何かバイトはしてましたか?

「はい、毎晩温泉の掃除のバイトをしてました。」

K&C「えぇーーー!どこの?!」

「亀川駅の前です。」

K「それは面白いですね。駅前周辺にある温泉旅館の掃除のバイトですか?」

「いや、どこだったかな、でも掃除は温泉だけですよ。夜9時に温泉が閉まるので、
9~10時までが仕事時間でした。実際はいつも1時間もかからなかったけどね。」

K「掃除は1人で?それとも他にも誰かいましたか?」

「別府の人が一人いて、その人と一緒に掃除をしていました。」

K「面白いなー。時給はどのくらいですか?」

「一日で1500円の給料をもらっていました。」

K「一日っても、1時間だからね。高いなー(笑)」

「夜遅いバイトだったからね(笑)」

K「ちなみに、そのバイトはどうやって見つけたんですか?」

「ミャンマー人の友人から紹介してもらいました。
オンさんという男の学生です。」

K「他にはどんなバイトをしてましたか?」

「掃除の他には、ラーメン屋さんで皿洗いのバイトをしました。
ラーメン屋さんは亀川の自宅からすごく遠くて、自転車で通うのが大変でしたよ。
大分に向かう10号線沿いのビーチの近くにあるお店です。」

K「へー面白い!」

「面白いけど大変だったよ(笑)」

K「奨学金とは別に、生活費とかを稼がなきゃならないからね。」

「そうだね。あと、湯布院でも友人とバイトをしていましたよ。」

K「湯布院でバイト?」

「はい。大学が休みの期間、湯布院で新聞配達のバイトをしていました。
毎朝午前1時には起きて、新聞にチラシを挟んで配達し、
朝の5時には配り終えます。本当に寒かったなー。
そのバイトの間、湯布院では友人の家に寝泊まりしてました。」

Q、ゼミはとってましたか?

「もちろん、あれ先生の名前をど忘れしちゃったな(笑)。ケン、ケンジ、、。」

K「もしかして横山先生ですか(笑)?」

「そう!そうです(笑)。とても良い先生でね。
よく僕ら学生を自宅に招いてくれて、
料理を作ってご馳走してくれたりしてたんだよ。あれも楽しかったね。」

K「なるほど、面白いな~。」

Q、別府でAPU生以外に親しくなった人はいますか?

「はい。バイト先やアパートの近くの人と仲良くなりましたよ。
おばちゃんとか、みんなごはんをくれたり、とても親切にしてくれましたよ。」

K「どなたか名前は覚えてますか?」

「名前はあんまり覚えてません。日本人の名前は難しいからね!
でも覚えている人も何人かいますよ。温泉掃除のバイトだと、清掃会社のナカムラさん。
彼は60歳くらいで、バイトのリーダーのような人でした。
あと、大分のJCFAのメンバーの人で、Mr.アベイチローさんやハヤシさんね。
彼らは私がAPU卒業した後もボランティアとして、
カンボジアで地雷被害にあった人達に会いに来てくれました。」

K「なるほど。」

Q、別府で好きな場所はありますか?」

「ビーチ!友達とビールとか食べ物とかを買ってビーチに行って喋ったりしてた。
とても楽しかったよ。」

K「どのビーチ?スパビーチ?」

「かどにスーパーがある、APUから降りてきたところの…」

K&C「関の江だ!」

K「ちなみに別府の温泉でどこか好きな所はありますか?」

「名前は覚えてないけど、鉄輪に一番好きな温泉がありました。
別府にはたくさん温泉があっていいですよね。」

Q、学生時代もっとも力を入れたことは何ですか?

「最初はAPハウスにいたので、たくさん友人を作るようにしました。
APハウスには世界各国の学生がいたので、そのおかげで、今も世界中に友達がいます。
2年生になって別府の町の方に引っ越してからは、
地元の人と関係をたくさん持ちました。話したようにバイトをしていたこともあり、
常にたくさん地元の友達を作るようにしました。」

K「では学生時代一番大変だったのは?」

「大変なことはたくさんありましたが、やはり言葉ですね。
最初は今ほど英語も話せず、授業について行くために
必死に勉強しなくてはなりませんでした。」

C「英語も日本語も苦手だったんですか?」

「そうです。特に日本語は本当に難しかった。
でも、学生はみな日本語の授業を取り終えないと卒業できませんでした。
例えば、私の友達でパプア・ニューギニア出身の学生がいましたが、
彼は日本語の授業をパスできなかったので、卒業証書をもらえませんでした。」

K「それは残念ですね。」

「本当にかわいそうでした。彼はとても頭が良く、
他の授業は全て好成績でしたが、日本語だけがダメだったんです。
結局、彼は卒業証書をもらえないまま帰国しましたね。」

C「ヴェセナさんは日本に来る前はどのくらい日本語ができましたか?」
「全然できませんでした。当時は英語すら完璧じゃありませんでしたから。」

K「なら、日本で苦労して勉強したんですね。」

Q,今後APUがもっと良くなるためには何が必要だと思いますか?

「APUにはすでに必要なもの全てがそろっていると思いますが、
提案があるとすれば、一つは学費のことですね。
いまはわからないけど、やはり学費が少し高いのであれば、お金の無い人には難しい。」

K「なるほど」

「また、別の問題として、先ほど話した通り、
私の友人は日本語の授業を1つ落としただけでAPUから卒業証書をもらえませんでした。
学生たちは4年間という膨大な時間を費やしたのに、
たった1つの授業を終えられなかったというだけで卒業証書ももらえないなんて、
あんまりです。」

K「そうですね。」

「APUは日本の大学というよりは国際大学なんだから、
日本語だけにこだわらず、そこはもう少し柔軟に対応するべきだと思います。
日本語のクラスがパスできない分を別の授業で補ってもいいと思う。
APUに来る学生の言語能力は本当に人それぞれだから、
そうやって柔軟な対応をするのが公平だと思います。」

K「もし、APUがもっといろんな国からの学生を継続して招きたいと
思うのであれば、ヴェセナさんの提案はとても重要だと思います。」

Q,別府に何か提案はありますか?

「別府市はすでに学生にとっても良くしてくれていますよ。
国際学生に対してとても温かいし、歓迎してくれましたから。十分だと思います。」


将来について

Q,今後の目標や将来の夢はありますか?

「はい、私にはたくさん夢があります。政府のでの仕事に関しては、
今後、政治家になって、自分がこれまで蓄えてきた知識や経験を国民と分かち合いたいです。」

K「なるほど」

「また、自分のビジネスに関しては、事業をさらに大きくしたい。
できるだけ。そうすることで、さらに多くの人を雇うことができます。」

K「つまり、雇用を創出したいということですね、なるほど。」

Q、APU卒業生にメッセージをお願いします。

「では、この場を利用してAPU卒業生のみなさんにお願いさせてください。
私たちは皆、日本の別府にあるAPUで学んだ仲間です。
ですから、この繋がりをずっと持ち続けAPUという一つのコミュニティを創りましょう。
政府、NGO、企業など様々な分野で活動している私たちは、
互いに繋がり合い、自らの経験や知識を共有し、次世代のAPUに繋げていかねばなりません。」

K「素晴らしいですね。」
C「とても明確だね。」

Q、APUの現役学生や未来のAPU生へメッセージをお願いします。

「世界各国に、いろんな国籍の友達が欲しいと思う人は、是非、APUに行くべきです。
APUは世界中から学生を集めていますからね。自分の文化や経験をシェアするチャンスがありますし、同様に、世界中の人々の文化や経験を知ることができます。
そして、開かれた視野を持ち、世界とはどのようなものかを知ることができます。」

C「それはヴェセナさん自身の経験に基づいた言葉ですね。」

「そうです。私もAPUでいろんな国から来た学生と文化や経験をシェアし、
その経験のおかげで今の自分がいます。
今の私があるのは、すべてはAPUのおかげです。」

K「以上でインタビューは終わりです。
長時間お付き合い頂きありがとうございました。」


◆今回のインタビューは2回にわけておこないました。(2011/9/30、10/02)
_______________________________________
インタビューを終えて

ヴェセナさんとのインタビューを通じて改めて感じたことは
友人を繋がり、その繋がりを大切にし続けるのが、如何に素晴らしいことか。
という事でした。

インタビューの中でも
ヴェセナさんがAPUで出逢った世界中の友人について触れていますが、
それ以外にも私達はカンボジア滞在中にヴェセナさんの中学時代からの友人の方々と
食事をさせていただいたりもしました。

とにかく、ヴェセナさんは
いつも、どこでも友人を本当に大切想っていらっしゃいました。
純粋にヴェセナさんのそういった姿を目の当たりにして、
「友達って良いな~」と改めて感じたのでした。

また、もう一つ気づいていただきたいことは
日本の常識というものが、如何に凝り固まったものか、ということです。
ヴェセナさん自身の生き方が示していますが、
29歳という年齢で自力で大学に入りなおす、これも一つの生き方なんですよね。

高校卒業したら、次は大学入って、その後は就職して一生勤めあげる。
それも難しいことだし、立派な生き方ですが、
選択肢は決してそれだけでは無いって事ですね。

もし将来について悩み苦しんでいる人が居れば、
それも参考になるのでは?

加えて、インタビュー中には掲載していませんが
ヴェセナさんはカンボジアで育ち、幼少期に内戦を経験しています。

そのことから「大学で学べるということ」の価値についても
人一倍想いがあるように感じました。

理由はそれぞれでしょうが、
そういった強い想いを持って、
世界からAPUに学びに来ている学生が
今もキャンパスにはたくさん居るのではないでしょうか?

そう思うと、皆さんのキャンパスライフはより意義あるものに
思えてきませんか?

ということで、
ヴェセナさんの多大なAPU愛に包まれた、
大変有意義なプノンペン滞在となりました。
ヴェセナさん本当にありがとうございました!
またお会いできるのを楽しみにしています。
ご家族にも宜しく!!



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2011-10-21

アンコール遺跡 小回り観光

シェムリアップについた翌日、
早速観光をすることにした二人。

宿でトゥクトゥクをチャーターしました。
(2人で10ドル)

アンコール遺跡の入場券は別料金:

1日券:20ドル
3日券:40ドル(購入から一週間以内で)
1週間券:60ドル(購入から1ヵ月以内で)

本日のコースは、

アンコールトム
タプロム
アンコールワット

を中心とした王道の小回りコース。



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結論から言うと、めちゃくちゃ疲れました。

いくつも遺跡を周るより、一つの遺跡で半日くらい
ボーっとするのがうちらには良さそうです。

が、二人とも10年近く前一度来ているにも関わらず、大満足。
やっぱり、相変わらずの迫力です。
良いものは何回見ても良い、て感じでしょうか。

日本人から見ると、あからさまな遺跡の修復跡はちょっと興ざめしますが、
また何百年と後までも保存するためにはある程度しょうがないんでしょうね。



タプロムでパチリ。

10年前と違うのは、明らかにアジア系の観光客が増えていること。
特に韓国と中国です。
東南アジア系も結構見かけました。

どんどん豊かになってるんだなーとしみじみ。

韓国人や中国人は、やはり団体でワイワイガヤガヤ
記念撮影をバシバシ撮って楽しんでました。

後からカウチサーフィンで友達になった台湾人の男の子に聞いたところ、
一緒に観光してた中国人が、
遺跡を一部持ち帰ろうとしていたのにビックリしたとのこと。

おいおい…

でも、日本でも以前問題になってたことありますよね。

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通常観光コースではお昼は決まったレストランに行くのですが
今日はお腹が空いたと駄々をこねて、
エレファントテラス近くの休憩所でランチ。



ここのココナツカレーが絶品!
しかもボリューム満点。
5ドルはちょっと高いかなと思ったけど、
2人で食べて丁度いい量です。

千明は一人で食べきったけど。

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遺跡には物売りの子もたくさんいます。



基本的に無視しますが、この子に関してはあまりの可愛さと
素直さに負け、10枚組のポストカードを購入。たったの1ドル。


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と、いう感じで初日の観光を終えた私達。

学生時代に一度アンコールワットに来たことのある人も、
時間をおいて、改めて来てみてはいかがでしょうか?

また新たな感動に出会えること間違いなしです。



ちなみに…

こちらが私達がシェムリアップで何度もお世話になったトゥクトゥクと
ドライバーのオカムラさん(あだ名)。



トゥクトゥク大好き。酔わないし超快適。
日本でも流行らせたいですね。

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アンコール遺跡群のように
広くて深い心もちで
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2011-10-19

プノンペン―シェムリアップ バス移動

結局プノンペンでは、観光らしい観光はせず。
王宮にも国立博物館にもキリングフィールドにも行かず。

市民憩いのワットプノン(オススメ!)でまったりして、
トゥールスレン博物館でちょこっとだけポルポトについて学んで、
あとはひたすら現地での出逢いを楽しみました。

APU卒業生のヴェセナさんや彼の友人のみなさん、
ベトナムで出逢った人に紹介されたのが御縁で出逢えた
カンボジア在住の日本人の方々、
プノンペンの大学の学生さん達。

旅人には普通、「何もない」と言われてしまうプノンペンですが、
私達は、いろんな人との出逢いと充実した日々に感謝しつつ、
ようやく一路、シェムリアップへ向かいます。



どことなく落ち着く雰囲気のワットプノン。

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シェムリアップは言わずと知れた、
ミスター世界遺産『アンコール遺跡群』のある町。

シェムリアップまでのバスチケットは、
カンボジアでは老舗の『キャピトル』で購入しました。

お一人様6ドル。トイレなし。全席指定。
チケットを3日前とだいぶ早く購入したためか、最前列をゲット。

朝8時集合、8:30出発(実際には10分遅れ)。
クーラーもそこそこ調節可能で、なかなか快適なバス旅となりました。



カンボジアだから、というだけの理由で道の状態を心配していましたが、
きちんと舗装されていてかなりスムーズ。

途中、所々、アスファルトが陥没していましたが、まぁご愛嬌。
そんなに揺れる事はありませんでした。

道路沿いには「ここはインド?」と思うほど、牛だらけ。
(インド行ったことないけど)
白い牛がのんびり草をはんでいるかと思えば、
黒い牛(水牛?)が気持ちよさそうに水没した道路わきの沼に浸かっています。

「のどか」の一言。

場所によっては道路を挟んで一面水没。
水の上を走っている様な錯覚におそわれます。



途中、昼食休憩とトイレ休憩を2度はさみ、
バスは7時間ほどでシェムリアップに着きましたとさ。

到着したのはキャピトルのシェムリアップのオフィスの前。

シェムリアップでは日本人宿の『クロマーヤマトゲストハウス』に予約を入れましたが
約束のピックアップが見当たりません。

辺りを見回すと、ちょうど『クロマーツアーズ』の看板が目に入ったので
そこに聞いてみると、宿に電話してピックアップを頼んでくれました。

さぁ、この町では一体どれだけ滞在することになるのか?!

今後の展開を乞うご期待。

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2011-10-18

プノンペンで大学訪問 ② 渡邉先生の臨時授業

さて、ご飯を食べた後、次の時間は日本語の授業だということで、
私たちも見学させてもらおうと、スピアラー君と一緒に教室へ向かいました。

が、偶然にも本日の授業は先生が不在のため自習とのこと。
教室にはまだ3~4人しか学生がいません。

そこで面白がって賢が、

「じゃ、今日は僕が代わりに1つだけ日本語を教えてあげます!」

そしてホワイトボードの真ん中に大きく『一期一会』。



すると、学生の皆さん、真面目というか素直というか、
ちゃんと席についてメモを取り始めます。

教室には徐々に遅れてきた学生たちが集まってきますが
みんなビックリした顔で

「こんにちは!」
「遅れてすみません!」

ときちんと挨拶をしながら入って来て着席します。

「いやいや、僕達別に先生じゃないからねー(笑)」

いつの間にか教室には20人以上の学生が
みんな席についてメモを取りながら賢の説明を聞いています。



賢ももはや後には引けず

「『一期一会』というのは~、日本人にとって、とても大切な考え方です。
例えば、スピアラー君の人生と僕の人生とが重なり合い…」

と必死に説明。

なんとか『一期一会』の説明が終わったら、続いて自己紹介タイム。

学生達に一人ずつ日本語で自己紹介をしてもらいました。



みんな恥ずかしがりつつも、ちゃんと教壇に立ってあいさつします。

「僕は将来、日本の企業で働きたいです。」
「私は料理を作ることが好きです。得意な料理はカンボジアのオムレツです。」
「僕は時々日本語でガイドをします。将来は通訳になりたいです。」
「私の趣味は、本を読むことと、音楽を聞くことです」

等々など。

また、日本についての印象を聞くと、

「日本人はとても厳しいです。遅れると、『あなたは遅いよ!』と怒られます。」
「日本はとても進化しています。あっ発展しています。」
「日本人はとても優しいです。」
「日本では地震があって大変です。日本は恐いです。」
「日本料理が美味しいです。」

等々など。

とはいえ、日本人や日本の文化には、
まだそれほど接触した経験が無い様子。

ちなみに好きな日本食を訪ねると、お寿司とお好み焼きがあがりました。

そして最後は、APUと別府について紹介。

「別府には温泉がたくさんあります。海も山もあります。」
「APUには世界中から学生が集まるので、
世界中に友達が作れるし、視野が大きく広がります。」

すると、学生からは

「外国人も温泉に入れますか?」
「授業料はいくらですか?」

と興味を持ってくれた様子。

こうして、自習時間の一時間をまるまる使って、
日本語学科の学生たちと楽しい時間を過ごしたのでした。

印象に残ったのは、やはり、学生たちの素直さ、
キラキラした瞳、日本語を学ぶ意欲の強さです。



みんな突然やってきた怪しい日本人の私たち二人を、
大変温かく迎えてくれました。

しかし、その後やってきた『日本事情』の先生(日本人)には

「あの…お二人はどういった方々ですか?」

と思いっきり怪しまれましたけどね(笑)

以上、プノンペンの大学レポートでした。


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2011-10-17

プノンペンで大学訪問 ① 学食は安くて美味い!

プノンペンではヴェセナさんという同じ大学の卒業生のお宅に
一週間近くも滞在することができたため、
たくさんのカンボジア料理を楽しむことができました。

例えば、一緒に外食したり、友人とのパーティや食事会に招かれたり、
家庭料理やデリバリーフードをいただいたり。

そして、その食材や料理の種類の豊かさに
ただただ驚くばかり。
もちろん味も美味しい!

しかし、もし旅人としてこの地に来ていたら
私たちは何を食べただろう?

そう考えて、プノンペンに来た旅人にオススメできる
安くて美味いものを考えました。

それは...

大学の学食!

ではさっそく、学食の様子を大学訪問時のレポートと絡めて
以下ご紹介します。

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きっかけは、プノンペンに在住の日本人の方に

「うちの近所の大学の食堂、一般人も入れて美味しいよ」

と言われたことでした。

そもそも、各国にある大学を見学に行くのが好きな私達。
興味津津ですすめられた『王立プノンペン大学』に行ってみました。



近くで見るとでかいです。



なかなかに広い敷地では学生とおぼしき人々が思い思いにくつろいで
なんだか憩いの公園のような雰囲気。

構内地図によると、《CAN TIN》と書かれた場所がいくつかあります。
たぶんそれが学食。

時計を見るとご飯までまだ時間があるので、先に図書館へ向かいました。
この大学には日本語学科があり、日本語専門の図書館もあるとのこと。

入ってみると、日本の伝統文化から最近の日本の雑誌まで、
様々な日本語の資料が並んでいます。

海外に出て改めて日本への興味が強くなった今の私達には垂涎もの。
しかも、ここだけクーラーが効いてて超快適。

と、うろうろ本をあさっていると、一人、目をキラキラ輝かせた青年が
こちらに熱い視線を送ってきます。

にこっと会釈してみると、「こんにちは!」と元気のよい日本語の挨拶。

彼はこの大学で日本語を学んでいる学生のスピアラー君。

彼の日本語に対する興味や学習意欲、
恥ずかしがらずに積極的に声をかけてくる姿勢、
素晴らしいですね。

外国語が上手くなる人の典型例です。
私たちも見習わねば。

さっそく友達になった私たちは、彼とランチを食べに行くことにしました。

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おまたせしました。
ここからようやく学食メニューのレポートです。

私たちが行ったのは、日本語の図書館がある建物から
敷地のさらに奥に入ったところにある食堂。

お昼ともなると、学生達でいっぱいです。



席に着いたものの、困ったことにメニューは無し。
やってきた店員にスピアラー君が適当に注文してくれましたが、
外国人だけで来たら、周りの人の食べてるものを指さすしかないですね。

ちなみにカレー類は調理に時間がかかるためないそうです。

本日の注文内容はこちら↓↓
(中途半端な写真でごめんなさい)




トマトと豚肉の炒め物
青梗菜とキノコの炒め物
海苔と肉だんごのスープ
カンボジア風オムレツ

どれも素朴で一般的なカンボジアの庶民料理。
しかも美味しい!
ちなみに全然辛くないです。

これだけ頼んで、料金は4.5ドル(3人分)!
街中のオシャレなカンボジア料理店に行くと3倍はしますかね。
さすが学食。

皆さんも是非、お試しあれ!

さて、この後はなぜか賢太郎が日本語教室の臨時講師となって
1時間まるまる講義をします。

つづきは次回、お楽しみに!


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補足:

王立プノンペン大学(Royal University of Phnom Penh)

住所:RUPP-CJCC, Russian Confederation Blvd,
Tuol Kork, Phnom Penh
オルセーマーケットからトゥクトゥクで約20分、3ドル程度

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2011-10-16

『自分が認められる自分でいたい』 いま、世界を変えている日本人 ベトナム 白井尋さん⑤

Q今後の事について

K「フーンライの事業はずっとご自身で続けていかれるんですか?」

「自分は自分自身の力でやっているというよりも、
やらせて頂いていると感じているんですね。
だから、もし大きな壁が出てきたり、
例えば、ここに入りたい子がいなくなったりね。
そうなったら「お前はもうここでやらなくていい」ってサインなのかな?
って考えますね。」

K「なるほど。」

「けど、そういう子どもたちとの出逢いが続く限りはまだ続けていくのかな。
本当はこういうレストランないほうが良いわけですから。
なので絶対続けていくとは決めていないですね。それに純粋にレストランとして、
喜んでくれるお客さんがいる限りはレストランとして続けていくべきなのかな?
とも考えられますしね。」

K「つまり、始めた時と同じなんですね。決めずに自然な流れにまかせる。」

「そうですね。ただどちらにしろ、これから自分がやるべき事って
何なのかなっていうのには、アンテナを張っていますね。」

K「尋さんのそういう自然な姿って良いですよね。
なんか聞いてて疲れないっていうか(笑)。
必ずしも形ありきで進んでいく必要は無いんでしょうね。」

「形をつくりたがるとか、ゴールを創りたがるっていうのは
場合によっては素晴らしいことだけど、それが絶対では無いってことですね。
ただし自然に進んでいく上で大事なことは
常に自分を振り返る余裕を持つってことですよね。」

K「なるほど。」

「それが無いと自然に流れていくことは出来ないんですよね。
流れていく自分自身が自分じゃなくなっちゃうから。
自分がそういう余裕が持ち続けて居られるのは
ベトナムに居るからなのかなとも思っていますね。
日本だと、それは難しいのかもしれない。」

K「言い換えると、ゴールを設定するより、自分を掘り下げる方が先だと
言うことですよね。そう考えると日本の教育は逆なのかもしれないですね。
外から付け加えるものは何か?から決めつけていくというかね。」

「『枠に入れ!』っていう感じですね。」

K「そうじゃなくて、自分は何なのか?から始まる学び方もありますよね。」

「夢とか目標は何ですか?と伺うところなんですが、
尋さんは設定されないんですもんね(笑)。」

「唯一言える事は、後悔したくないんですよね。
常に納得できる自分でいたいなって思ってますね。
あまりストイックな意味ではなくてね。」

K「なるほど」

「その時その時に、自分が自分自身でいること、それが目標ですね。
または自分が認められる自分でいたいなと。」

K「深い!」

「北の国からの五郎さんみたいに税金払えなくなるのは極端だけど、
ああいうスタイル、概念も忘れないで生きていければ
踏み外さないで生きて行けるんじゃないかなと思うんですよね。
そこには大きな目標とかっていらないんですよね。」

K「ふと思ったんですけど、
僕ら日本人って基本農耕民族じゃないですか?
そして農耕民族って基本的に大きな目標っていらないんですよね。」

「その通りですね。むしろ日本人って淡々と、きちんとできることに
魅力を感じる美意識って持っている。目立たなくても自分を見失わないで、
日々『これだ!』と思えるものを続けて一日を終われる。本当はそれが一番良い。」


K「結果、それってスゴイことですしね。
積み重なっていって、年輪みたいになるわけですよね。」

「そう。去年とほとんどいっしょなんですよね。
けど、ちょっとだけ違う。一枚外側なんです。」

K「それが百年とか二百年経つうちに、大木になっている。
それが日本人の持っている本来の姿かもしれませんね。」

「ちょっとかもしれないけど、確実に前進している。
というものだよね。日本の職人さんは皆そういう心をもっているよね。
そういう職人さんは満足した人生をおくれると思うんだよね。」


Q最後に読者へ何かメッセージを

「やっぱり『現代日本の常識には騙されるな』ってことじゃないですか(笑)。
具体的にはマスコミや世論とかに流されないってことですよね。
疑問を持って否定することから、自分のなかで再構築する。
そういう姿勢を持つことが大切でしょうね。」


K「(本物を見る感性がある)日本の若者に向けた
メッセージも頂きたいのですが?」


「学校の先生の事を初めから信用するなってことですね。
要は一回疑ってみろってことですね。 
そして自分できちんと考えてみて、その上で結果として信用するのはいいんですよ。
ただ、まずはいろんなことを疑えってことですね。」


K「それって日本にいる大人はなかなか言えないんですよね。
なので、とても重要な示唆だと思います。インタビューは以上になります。
大変有意義なお話を聞かせていただきました。ありがとうございました。」


(インタビューは2011年9月に実施)
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インタビューを終えて(感想)


白井さんとのお話では何よりも「自然体でいることの大切さ」が強く印象に残っています。

私は今まで「社会起業家」や「途上国支援」といったフレーズにはいつも
「決意」や「覚悟」といったものがセットになっていると思っていました。

しかし、必ずしもそんなことは無い。
ということを白井さんの背中から学ぶことができました。

白井さんは「自分が自分であることが大切」だとおっしゃいます。
そして自然体でいるからこそ、しっかりと自分の道を歩んでいけるのです。
ともするとこれは簡単なことのように聞こえますが、しかし、実際は難しいものですね。

例えば事業の中でも「ビジネスとしては逆方向」とわかっている選択を、
敢えてする場合も、自分自身が自然体でいなければ出来ないことでは無いでしょうか。
まして、社会や他人からの評価や批判そういったものばかりを気にしていたら、
信念を貫くことは難しいのではないでしょうか?
そういった意味でも「自分自身で考えること」や「自分自身と向き合う時間」が
大切なのだと改めて実感させられました。

ですので、日本の若い皆さんには白井さんのおっしゃる通り「常識を疑ってみる」ことを是非実践して頂きたいと感じています。

それは「自分自身で考えること」に他なりません。そしてその先にはきっと自然体のあなた自身が見つかるのではないでしょうか?

最後に白井さん、そして奥様には
インタビューだけでなくホーチミン滞在中はプライベートでも大変お世話になりました。

お二人に出逢えたことが、
私達にとって大きな財産となりました。

本当に有難うございました。

以上