2011-06-08

「時間は戻らない」APU卒業生インタビュー第5弾 中国 Wu Jihuan さん

今回のインタビューは中国上海から。
場所は中山公園駅近くの中華料理レストラン。

なんと週末に結婚式を控えている大変お忙しい中にも関わらず、
呉さんは、新婚の奥様とともにお越しくださいました!

氏名      Wu Jihuan
卒業年度 2004年 
学部    APS
出身地   中国、上海
職業     日英電子(上海)有限公司  Nihon Inter Electronics (Shanghai) Co.,Ltd.
             上海APU校友会代表 

①卒業から現在まで
K「まずは現在のご職業を教えてください。」

「私は卒業してから、今の会社、日系の半導体メーカーに就職したんですよ。
最初の2年は東京で勤務し、その後香港に一年行ってから上海に戻ってきたんです。」

K「なるほど、今は具体的に何をされてるんですか?」

「日本の半導体製品を中国の市場で販売する仕事を担当してますね。」

②学生生活を振り返って
Q、別府ではどこに住んでいたのですか?

「最初はAPUハウスに居て、そのあとは別府の野上本館って旅館があるでしょ?
そこの裏のアパートにずっと住んでたんですよ。」

K「え?あの歓楽街のど真ん中に?なら、野上さんとかご存知ですか?」

「もちろん。入学したころは留学生を受け入れてくれる場所も少なかったから、
いろいろお世話になったよ。」

K「なるほど」

Q、サークルやゼミは?

「サークルは最初に空手に入ったけど、毎日腕立て百回とかいわれちゃって辞めた(笑)、そのあとバスケを背が低いから辞めて、サッカーで足をけられてやめた(笑)」

K「辞めまくりましたね(笑)」

「最終的にバイクのツーリングクラブに入ったんです」

K「友達とサークルを創ったんですか?」

「いや、亀川の、そう、亀の井自動車学校!そこにツーリングクラブがあって、
そこに入ったんですよ。」

K「中国の方も多かったんですか?」

「いや、中国人はほとんど居なかったと思うよ。日本人ばっかり。湯布院とかにも行って楽しかったんですよ。」

K「ゼミは入ってましたか?」

「仲上先生のゼミに入ってました。この間も先生にお会いした時に、
結婚のお祝いまで貰っちゃった。」

K「さすが仲上先生。」

Q、別府でバイトはしてましたか?

「してた!最初は別府のサービスエリアでたこ揚げとかソフトクリームとかを売る売店でバイトしてたんですよ。そのあと、APUハウスを出てからはずっとローソンでバイトをしてました。今のゆめタウンの前のローソン」

K「あぁ、あそこでバイトしてたんですか?なら、絶対お会いしてますね(笑)」

Q、学生時代に力を入れたことは?

「う~ん、あ!ある!原付の免許を受けたこと!朝五時に大分までいって勉強して受けた。試験会場が遠かったから、絶対に落ちれないと思って受けたよ(笑)。」

K「確かに、めっちゃ遠いですからね。」

「あとは、とにかくたくさん遊んだんですよ。BBQもやったし、ビリヤードもカラオケも
、もちろん温泉にも入ったし、水泳やサッカーも楽しかったですよ。」

Q、APUに入学したきっかけは?

「私は高校を卒業したあと、東京で日本語学校に通ってたんですよ。」

K「なるほど。」

「その時にそこの先生からAPUが出来ることを知らされて、パンフレット見たら『山も海も近くて素晴らしい!』って思ってそれで行くことにしたんですよ。けど後でAPUに行ったら、海が遠くてびっくりしたよ!(笑)」

Q、別府の第一印象は?

「始めて別府についたときは大分空港からのバスだったんだけど、バスの中から見た海が
綺麗だった。『良いところだ』って思った。その後のバスで学校に上がる途中に『本当にこの道ですか?』って運転手さんに聞きましたけどね(笑)」

Q、別府で好きな場所はありますか?

「長浜ラーメン!」

K「替え玉無料の?」

「そうですね。あそこで替え玉15回したことあるんですよ(笑)」

K「すごい!」

「友達は最高18回してたけどね。」

Q、地元の人で親しくなった人はいますか?

「いるよ。APUの後輩だけど、別府出身の子でね。
バイト紹介してあげたりして仲良くなったんですよ。
いまは結婚してタイに住んでいますよ。」

K「そんな子もいるんですね~。」

Q、学生時代の一番の思い出は?

「学校から亀川の方へ、海に向かってバイクで降りていくのが気持ち良かったな~。」

K「いいですね~」

「あとは最初の天空祭で友達と店を出した時のことですね。
はじめは麻婆豆腐を売ってたんですけど、すぐに売り切れちゃって。
急いで家まで帰って今度はいつも自分が飲んでいる安いお茶を売ってみたんですよ(笑)。それも売り切れちゃったから、後は自分の私物をいろいろ売ってましたよ。」

K「売れたんですか?」

「でかいカバンが一万五千円で売れたんですよ(笑)」

K「すご!」

③未来に向けて
Q、APUがもっと良くなるためには何が必要ですかね?

「もっと言語の教育を強化したら良いと思うんですよ。余計な授業はいらないと思う。社会に出て役に立つことを教えた方が良いでしょう。」

K「というと?」

「社会に出て一番必要なのは言語と、情報システムの技術、エクセルとかね。社会に出ても誰も教えてくれないからね。」

K「確かに」

「言語に関しては、大きなクラスとかでそれぞれ日本人だけ、中国人だけと固まってしまわないように工夫が必要だと思いますよ。」

Q、別府がもっと良くなるためには?

「やっぱり交通は不便かな。深夜バスとかも無いし、バスも高いと思うよ。人件費高いからしょうがないと思うけど。」

「他は良いですよ。駅前もおしゃれになって、あれも良いと思うよ。」

K「別府の事が好きなんですね」

「もちろん!別府は第二の故郷だからね(笑)この前帰った時も楽しかったよ。」

Q、これからの夢、目標は何ですか?

「個人的にはいろいろ考えてますけど、APUに関しては上海校友会をもっと効率的に動かしていきたいと思います。」

K「というと?」

「2007年12月に上海校友会が出来て、人数も増えてきました。いまはイベント、サポート、
キャリア、マーケティングの四つの組で活動をしているんです。サポートチームは去年の上海万博で別府の宣伝活動をサポートしたり、といった風にね。」

K「なるほど」

「そして今年の夏には上海校友会オリジナルTシャツを創って、それを販売する予定なんですよ。」

K「それは面白いですね。」

「そういう小さなことから、バラバラの業種の校友たちを繋いで、一緒に仕事をする経験を積んでいきたいと思っています。」

K「それは良いですね。その経験が次第に実際のビジネスに繋がっていくということですね?」

「そうですね。上海校友会で大きなビジネスにしていくことで、学校に恩返ししていきたいと思っているんですよ。」

K「素晴らしいですね。ちなみに呉さんがそこまで校友会活動に力を注ぐ、理由は何でしょうか?」

「だって、毎日仕事だけやるのはつまらないじゃないですか!これからの世界給料だけじゃ生きていけないですよ。上海にいる校友の皆が生活的に豊かになれば良いなと思ってるんです。金銭的だけじゃなく、精神的にも充実するように。」

K「そういう強い思いがおありなんですね。」

Q、同じAPU卒業生へのメッセージをお願いします。

「健康に気をつけながら、自分に出来る範囲でもれなく頑張ってほしいですね。」

K「なるほど」

「時間は戻らない。だから後悔しないように生きてほしいです。」

Q、APUの現役学生、未来のAPU生にメッセージをお願いします。

「言語と情報メディアの技術はしっかり勉強してほしい。会社に入っても教えてはもらえないからね。他の事は職場で教えてくれるから大丈夫(笑)。」

K 「そうですね(笑)」

「あとは就職のことは心配しなくていいい。先輩たちが良い仕事をすれば、後輩のみんなにも道は開けてくるから。例えば、上海の大分県人会もAPU卒業生は優先して採用してくれていますよ。」

K「なるほど」

「とにかく、学生時代は楽しんで欲しい。学生らしくね。海に飛び込んで、温泉に入って、それで3年の春になったら就職活動始めれば良いと思うよ。時間は戻らないからね。過ぎたら終わり。」

④インタビューを終えて

当初、私たちは呉さんとの面識はありませんでした。

APU卒業生でAPU職員のフナキの紹介で連絡を取ったのが約一か月前。
最初に頂いたメールが「APUファミリーの訪中を歓迎します。」でした。それから、呉さんは中国だけでなく、世界各地のお友達にも声をかけて私たちを歓迎しようとしてくれました。

正直「どうしてそこまでしてくれるんだろう?」と思うくらい、親切に手厚くお世話をして頂きました。

しかし、その理由は実際に上海でお会いして呉さんと直接お話して解りました。
なぜなら、呉さんの言葉の節々に「APUが好き」「APU生が好き」という想いが溢れていたからです。
そしてその想いは、呉さん自身が大学時代を思いっきり楽しんだからこそ生まれたものなんだな~と強く感じました。

遊びであれ、勉強であれ、仕事であれ『時間は戻らない』ということを強く意識して、
目の前のことに一生懸命向き合う。それがどれほど素晴らしいことなのかを呉さんから
学ぶことができました。



呉さん、そして奥様ありがとうございました。
そして末永くお幸せに!!

以上
(インタビュー実施日:2011/6/8)

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