2012-09-19

「世界を旅して学べたこと」

世界を旅していると
どうしようもなく、

「じぶん」

というものにスポットライトがあたります。

生と死、言葉、出逢い、争い、豊かさとは?国家とは?信仰とは?平和とは?

そういった
およそどうだっていいのだけれど、
しかし最も大切な「問い」たち
と向き合う時間が多くなります。



私自身これまでの旅を振り返って、
なによりも

「いま、ここ、じぶん。」

という言葉の真理を強く実感しています。


どれだけ過去を学んでも、
どれだけ未来を正確に予想出来ても、人は「いま」にしか生きることができません。

決して言葉では捉えることのできない「いま」ですが、その中での「選択」と「行動」だけが、「自分自身」とその人にとっての「世界」を形創っています。


また、
たとえ自分が生まれた土地であっても
たとえ世界中のいたるところを旅したとしても人は「いま」身体が在る「ここ」にしか生きてはいません。

科学技術が極に向かって成熟しつつあり、世界中全ての情報を手にし、また世界中全ての人とコミュニケーションができる現代であれ、私達の身体はただ一箇所にしか存在し得ず、そして無限の流下にあります。

どれだけ愛し合っていても、
そばに居なければ抱きしめることもできず。

一方で、どれだけ偏見や憎しみを抱いていても、握り合ったその掌からは、確かに体温が感じられるものです。

そして、
どれだけ相手のことを知っていたって、どれだけ相手のことを思っていたって、人は「いま」「ここ」に居る「じぶん」しか動かすことはできません。

如何なる動機であれ「じぶん以外の何か」を変えようと、時間を費やして行動をしているうちは何ひとつ変わり得ないようです。

「じぶん以外の何か」を変えたいと真に願い、それを実現している人は、例外なく、まず「じぶん自身」を変えることに挑戦しています。


これまでの旅の途上、
そういったことを体験として感じることができました。

そして、これらは
住んでいる国、扱う言語、肌の色、宗教の別にかかわらず

人類に普遍の原則らしいということを実感しています。


このような実感は
一方で私達を無限の不安へと叩き込みますが、また一方で、私達が決して逃れ得ることのできない温もりというものとの繋がりも思い出させてくれます。

ただ私達の出逢いに感謝をして

以上

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