2012-11-18

『いま、世界を変えている日本人』 第4弾 エクマットラ 渡辺大樹さん②

・・・つづき

(大学時代、バイトで経験したこと)

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「でも、大学時代はヨットと、あと居酒屋のこと二つしかしてなかったんで。」

K.「居酒屋っていうのは、バイトですか?」


「アルバイトですけど社員よりも誰よりも働くっていう、
もう日本一の居酒屋を創る!!って思ってたんで。」
 

K.「どの辺でやってたんですか?」
 

「金沢の片町ってところで、あのスクランブル交差点の所で。」

K.「めっちゃ良いところじゃないですか!」


「そこで、入った『居乃一BAN』っていう居酒屋がめっちゃ熱いところで、
朝礼とかでも『負けません、俺はこの店を日本一にします!』
みたいなことを言って皆で泣きながら朝礼したりして。」



K.「本当に(笑)」



「超あっつい所で。それが自分には合っていて。自分もスゴイ熱くなる感じだから。
 『絶対負けない』ってアルバイト同士がみんな切磋琢磨して。」
 

K.「スゴイ」
 

「アルバイトでもみんな仕込みから通し、朝から晩まで全部やって、
 みんな大学に行ってない奴ばっかりだったんですよ。私もほとんど大学行かずに(笑)」


K.「それはチェーン店の居酒屋さんなんですか?」



「そこはね。金沢だけで当時七店舗経営している会社だったんですけど、
 その一つの店に入って。」

 

K.「その店でバイトを始めたのはたまたまですか?」


「大学に入って半年もしてそろそろ自分でおカネも稼がなきゃなって時に
 バイトを探して、デューダっていう雑誌で探してたら『居乃一BAN』のことも載っていて、丁度それを見つけた日くらいに偶然飲み会で『居乃一BAN』に行ったんですね。」

 

K.「ほう」

「そしたらスゴイ良いところで。」


K.「ほえ~」

「スゴイ良い雰囲気のだったので、働きたいなって思って、面接を受けたら受かったんです。」
 

K.「じゃあ、そこからずっと?」

「ヨット部って合宿制なので土日だけ練習なんですよ。なので、平日は筋力トレーニングとか講習会とかして勉強するんですね。」


K.「操船に関する知識ですね。」
 

「そう。なので、月曜日から金曜日は基本的に居酒屋オンリー、で土日はヨットオンリーなので勉強は何もしてないという(笑)」


K.「あれ~(笑)?じゃ大学は?」
 

「たまに出席のためだけに行ってクゥ~っと寝てるっていう(笑)」


K.「面白い。」

「そんな大学生活で居酒屋を本気で日本一の居酒屋にしようと思っていたので、だから店の席が空くと、もったいないじゃないですか、この素敵な店をもっと人に見てほしいって思ったからスクランブル交差点まで行って『金沢のみなさんこんにちは~さ、今日もはじまりました~!』みたいな感じでやって道行く人と話をして連れて行くって感じでしたね。」


K.「へぇ~、もうそれをやりたくなっちゃうくらい素敵なお店なんですね。」



「そうですね。どんどん人を連れて来たいと思って『兄さん、居乃一BAN知ってます?え~!!居乃一BAN知らない!?兄さん人生三分の一損してますよ!今すぐ行きましょう!』ってな事言って(笑)」
 

K.「面白い(笑)」

「安っぽい客引きとか、良く言われるポン引きみたいな事はしたくないので、
 まず割引券ももたず、メニューも持たずに何にも持たずに、自分という人間だけで連れて行くっていうのをやってましたね。」

K.「カッコいいですね~。」

「その辺の風俗のポン引きとは違うぞって、それとは一緒にされたくないんで。」
 

K.「あの辺ならいろいろいるでしょうからね。そのお店は今もあるんですよね?」
 
「はい」

K.「お店は何席くらいの規模なんですか?」


「居乃一BANは90席。その後に副店長として行かせてもらった『楽の市』っていう店でアルバイトだったんですけど、自分達凄く良く働いてたんで…」
 

K.「副店長までなっちゃった(笑)」


「アルバイト何人か副店長にしてくれって社長が決めて。それで私も副店長をさせて頂いて。」


K.「へぇ」


「どっちの店も90席くらいですね。」

K.「面白いな~そんなお店があるんですね。経営者の方が面白いんですか?」

「社長も面白いし、僕が憧れてたのは自分が入った頃の居乃一BANの副店長だった人で、超かっこいいんですよ。カッコいいってのは人間として、男として。」


K.「はい」

「その人とも『常に負けんぞ~』ってやりあってたんですよね。」
 

K.「なんかカッコいいお店ですね。」


「いや~カッコいいんですよ」

 

K.「では、そこで学んだことも大きいんですね?」

「めちゃくちゃ大きいですね。」


K.「ですね。」

「ヨットと居酒屋を通して自分で身につけたこととして、自分のテンションのコントロールっていうものを一番身につけられたと思うんですよ。」

K.「ほう」

「やっぱりテンションが低かったら人なんて連れていけないじゃないですか?」


K.「確かに」

「自分に魅力が無ければ『なんだこの兄ちゃん?』って思って誰もついて来ない。けど、すっごい楽しそうにしてたら向こうから来る。向こうも楽しくなるし、自分も楽しくなる。」

K.「なるほど」

「自分もワクワクしたら、向こうもワクワクするし。やっぱり正直疲れてる日もあるし、
 眠いっていう日もあるんですよ。」

K.「そうでしょうね。」

「そんな時は、スクランブル交差点に出る時にはパンパン!!(顔を叩く動作)ってやって『よぉ~し!!よぉ~し!!よし!!』パーン!!みたいな。」

K.「テンションを揚げる(笑)」

「『みなさんこんにちは!!』って感じでやってたんですよね」


K.「それをコントロールできるようになったんですね?」

「そうですね。金沢にいて一番出来るようになったことはテンションのコントロールです。ヨットでも真冬に海に出るとき、もう寒いし嫌じゃないですか?」

K.「そりゃ嫌でしょうね。冬の日本海なんてマジで出たくない(笑)」

「でも、そんな時にテンション低いまま海に出たって何にも身につかないんですよ。自分達がキャプテンのときなんて、後輩たちにもそれがうつっていくから。」

K.「なるほど」

「だから『ごめん後輩たち、ミーティング一分待って。一分後にオレ、スーパーテンションで戻って来るから』って言って。」
 

K.「あぁ」

「一分後に、、、ん~~バっーン!!みたいな(笑)『よぉ~し行くぞ!!』ってね」



K.「なるほど」

 

「やっぱりテンションが高いといろんなもの身につくし、どんどんプラスのエネルギーが出てくるからね。」
 

K.「うわっ、それ大事ですね~!!いやぁ~バイト、スゴイですね。『バイトと侮るなかれ』ですね。」
 

「そうです。」




③『高校時代の壮絶な部活動』につづく…

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