2011-09-10

「何故か中国人が大嫌いなベトナム人」 ベトナムから学ぶ⑤ 日本考~100年先を見据えて、30年後を創る~

 突然だが、
大抵のベトナム人は中国ことが大嫌いだ。

ここベトナムでは聞いても無いのに「私は中国のことが嫌いだ」と言ってくる人が
やったら多いのには驚いている。

「どうして?」と聞くと、
理由は政治的なマクロの問題もあるが、
多くは個人的な中国人とのエピソードが挙げられる。
特に中国人観光客の横暴な(というか強烈な)
振舞いに嫌悪感を抱いているようだ。

また具体的な話として、
以前ベトナムで行われたミスコン(ミスアースかな?)
のスタッフをしていたベトナムの友人が言うには、

「ミス中国が、いつもミス台湾にきつく当たってたの!
あれを見ていてすっかり中国の事が嫌いになったわ!」
なんてのもあった。

ご承知の通り、ベトナムは日本以上に
中国の影響をあらゆる面で受けている国。
ましてや、同じ社会主義国である。

なので、中国との関係はそれなりに良好なのかな?
と思っていたが、全く違った。


翻って、日本のイメージを聞いてみると
お世辞もあってか、かなり良いイメージを持っていることにも驚く。
しかも、それはどうも経済的な利害関係や、公教育の内容に起因するものでは無い。
それこそ、まさに先人達の振舞の賜物だと感じている。

日本人の清潔さ、調和を重んじる心などが
私たちの諸先輩方の行動から伝わり続けているのだろう。

例えば、こんな体験をした。
私がホーチミン滞在中毎朝通っている太極拳の教室に
日本語を少ししゃべるベトナム人のオジサンがいる。

オジサンに
「どうして日本語をしゃべれるの?」と聞くと

「前に日本で働いてたんです。山形の新庄ってところでね。」
と答えが返ってきた。

次に「日本はどうでしたか?」と聞くと

「風景がとても綺麗でしたね。お刺身やイモ煮など食事も美味しかったし、
何より町の人がみんな親切でしたよ。お酒をたくさん飲まされたけど(笑)」
と言われた。

このオジサンにとって
日本は本当に素敵な国に映っている。
そして、それは山形赴任中に何気なく出逢った人々の印象によるものだ。


以上に紹介した通り、それぞれ国のイメージなんてものは
偶然に出会った数人の人々の印象から造り上げられるものだ。

日本に居ても、京都や東京、別府など一部の都市を除いて
外国人を日常的に目にする機会は多いとは言えないだろう。
まして、話しかけられて道案内をするなんて事はめったにない。

しかし、もしその機会が訪れたら、
どうか温かく応対をしていただきたい。

なぜなら貴方にとって相手は数多い外国人の一人でも、
相手にとって貴方は『日本代表』に他ならないからだ。

それは観光客として、
海外を訪れる場合でも同じだ。

私たちのちょっとした言動や、振る舞いが、
日本そのものの印象になる。

それを頭の片隅においてみると、
外国人との何気ないコミュニケーションが
素晴らしいチャンスに見えてきませんか?

0 件のコメント:

コメントを投稿