2012-05-12

「入湯失敗、あわや袋だたき!?」 世界八十八湯温泉巡@アワシュ、エチオピア。


世界八十八湯温泉巡りというのも、
タイトルの浮かれ加減とは裏腹に
言葉の通じない国で、
地図も持たずに温泉を求め彷徨うわけですから、結構大変なんです。


今回はエチオピア、アワシュ国立公園内の温泉を目指した時のお話。

アワシュ国立公園は
エチオピアの首都アディスアベバかバスで四時間くらいのところにあり、
私は西の街ハラルからの帰りに立ち寄ることにしました。

正直、前情報もほとんどなく、
現地で車をチャーターするしかない。

という状態で、
アワシュの街に降り立ちました。

英語もあまり通じない中、
一人の若者が「600ブルで行ってやる」と流暢な英語で声をかけてきたので、交渉して200ブル(約1000円)で温泉までの往復を頼みました。

まぁ、この時点で少し嫌な感じはしてたけど、、、

その兄さんの後に着いていくと
ハイエースが一台。

「俺一人これに乗っていくのか?」
と、訝しんでいると案の定、
他に二人男が乗り込んできた。

兄さんの兄弟だという二人。
途中の村まで行くらしい。

とりあえず、
公園にむけて出発。

街から国立公園の入口までは
15キロ。その間はただ荒野が続く。

公園ゲートにつくと、
入場料を支払うために事務所へ。

そこで、お兄さんの態度が豹変した。

わざとらしく園内の地図を見たあと、

「温泉までこんなに遠いとは思わなかった。600払って貰わないと行かない。」

と言い出したのだ。

「あぁ、やっぱりそう来たか。」

と思いながら、
温泉までの道を知っていると行ってたからお願いしたんだよ。

と理路整然と反論したが、
お兄ちゃんは途中からは英語がわからないふりをしはじめた。

頭に来たので、
「じゃあもういいから、
約束違うからお金払わないよ。」

と言って
もと来た道を街の方向へ歩き出した。

すると、しばらくして
車で追っかけてきて

「ここまで来たガソリン代として
200ブルよこせ!」

と兄さんは再び流暢な英語で
怒鳴ってきた。

無視して歩いていると
直後、三人の男が一斉に車を降りて、私を取り囲むように迫ってきた。


マズイ、、、
このままじゃ、
完全に袋だたきにあう。

そこで一目散に国立公園ゲートへ走って戻りレンジャーらしき人に助けを求めた。

その後も再び兄さん達が戻ってきてしつこく「200ブルよこすまでは帰らない」とのこと。

レンジャーも
「約束通り払ってやれよ」と彼ら側。

もういいや。安全第一。

結局200ブル渡して、
国立公園の温泉も諦めて、
さっさと次の街へ向かうことにしました。

兄さんの去り際の
高笑いが今でも印象に残ってます。


ちなみに、
こんな事があったからといって
エチオピアの治安は悪いとか、
人が悪いってことではありません。

こんなことは何処の国でも
まぁ、起こることです。

エチオピアとってもいいところだし、
ほとんどの人はとても親切ですよ。

ご安心あれ!!


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